臨床肛門病研究会は、肛門領域に特化した研究会として発足し、昨年第一回学術集会が当研究会代表世話人である岩垂純一先生が当番世話人を務められ、「痔核の治療」を主題として開催されました。活発な討論がなされ、大変有意義な学術集会であったと好評であり、今後にも期待が寄せられております。
今回も主題を一つとし十分に議論を戦わせて頂きたいと思います。主題は「痔瘻の治療」と致しました。診断から治療までを、発表される先生方は勿論フロアーの先生方にも参加頂き、活発な討論がなされるような進行に努めてまいります。先生方には是非とも多くの御意見を頂きますようお願いいたします。
痔瘻の治療にあたっては、根治性と機能温存が求められます。そのためにいろいろな創意工夫がなされており、成績の向上がみられているとの発表が学会や誌上で見られます。今回発表の先生方には得意とする手技を、創意工夫を交えて示して頂きます。いろいろな意見があろうかと思います。それらの意見をぶつけあってこそ実のある学術集会に成るものと考えておりますので御協力をお願い致します。
痔瘻の治療のためには、当然の事ながら正確な診断が必要になります。従って、診断についても議論頂く事になります。術前診断法は進歩を遂げ、術式の選択や術後成績にも有用となってきました。
今回の学術集会で痔瘻の全てが示される位の心構えで、座長の先生方と共に臨もうと考えております。もとより、痔瘻の治療を一日で語り尽くせるとは考えておりませんが、現在の我が国における痔瘻治療の最前線を、御参加の先生方に示して頂きたいと考えております。
第二回臨床肛門病研究会学術集会開催にあたり、臨床肛門病研究会が発展し、肛門科医にとって益々有意義な会となるよう御協力頂きます事をお願い申し上げ、御挨拶とさせていただきます。